山梨県にある甲府市立舞鶴小学校のホームページです。

1.研究主題
「自分の考えをもち、生き生きと伝え合うことのできる子どもの育成」
~言語活動の充実を通して思考力・判断力・表現力等を育む授業づくり~

2.主題設定の理由
①社会的課題と要請から
知識基盤社会の到来、グローバル化の進展など急速に社会が変化する中、これからを生き抜く子どもたちには幅広い知識と柔軟な思考に基づく判断や、他者と切磋琢磨しつつ異なる文化や歴史に立脚する人々との共存など、変化に対応する能力が求められている。また、近年の国内外学力調査の結果などから我が国の子どもたちには思考力・判断力・表現力等に課題が見られることが指摘された。もちろん舞鶴小の児童も例外ではない。
こうした子どもたちをとりまく現状や課題を踏まえ、平成17年4月から、中央教育審議会において教育課程の基準全体の見直しが行われ、平成20年には学習指導要領の改訂の基本的な考え方を示した答申が出されている。この平成20年度答申において、学習指導要領の改訂にあたって充実すべき重要事項の第1として、思考力・判断力・表現力を育むことを目的とした言語活動の充実が挙げられ、各教科等を貫く重要な改善の視点として示されている。
以上のような社会的課題や学校教育への要請を踏まえると、研究テーマとして、言語活動の充実を通して思考力・判断力・表現力等の育成をめざしていくことは、今日的課題でもあり、研究を進める必要性があるものと考えられる。

②本校の学校教育目標および学校経営基本方針から
本校では、以下のような学校教育目標を掲げ、日々の教育活動に取り組んでいる。
学校教育目標 「有能で品位のある子ども」
児童の個性に応じ、自ら学び考える力などの確かな学力を育み、豊かな人間性に富み、心身と共に健康で意欲的に働く児童を育成する。ここに示される「確かな学力」とは、基礎・基本を確実に身に付けるとともに、自ら課題を見け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力のことである。そしてこの「自ら学び自ら考える力」の育成は新学習指導要領に引き継がれた「生きる力」の理念にほかならず、この理念は、基礎的・基本的な知識・技能の習得を重視した上で、思考力・判断力・表現力等を育むことを目標としている。この点を受け、学校経営方針の“各教科等の学習を通して”の項でも、第1に『学習指導要領の趣旨を生かし、基礎的・基本的な知識・技能の習得とそれらの活用による思考力・判断力・表現力等の育成を図る』ということが挙げられ、その具体的方策として「確かな学力の育成・言語活動の充実について職員間で共通認識を持ち取り組む」ということが示されている。
以上のことを踏まえ、今年度も、学校教育目標の具現化に向けて、言語活動の充実を図り、思考力・判断力・表現力等の向上をめざした研究を行い、主題にあるような子どもの育成を図っていくことが有効であると考えられる。

③これまでの研究経過と児童の実態から
本校では、平成23年度から研究主題を「自分の考えを持ち、生き生きと伝え合うことのできる子どもの育成」とし、研究に取り組んできている。
平成23年度、24年度は、サブテーマをそれぞれ〈国語科で培ったコミュニケーション能力の汎用性の追求〉、〈コミュニケーション能力を生かし、話し合う中から考えをつむぐ学びの追求〉として研究を進めてきた。とくに24年度は、「話し合うこと」に焦点をあてて研究を深めこれまでの取り組みを土台にして話し合いを取り入れることで子どもたちの学びをより深めるとができたという成果があった。また、23年度、24年度ともに機能別部会を組織し(“豊な心づくり部会”“社会に生きるコミュニケーション部会”)、子どもたちの話し合いを支えるもととなる人間関係づくりや本校の課題となっていたあいさつなどについても力を入れて取り組んできた。この2年間の研究および取り組みにより、舞鶴小児童のコミュニケーション能力、表現力はかなり向上し、大きな成果を上げている。しかし、こうした成果がある反面、次年度の方向性を探る話し合いの中では、「確かな学力ステップアップ事業」(H19~21)から数年が経過しその研究で培ってきた成果が生かされていないという意見や、話し合いを取り入れた授業に関しては、職員間で共通理解を図るとともに、その必要性や意義について教材研究をしっかり行っていく必要があるとの意見も出され、次年度への課題となった。
こうした課題を受けて、平成25年度は、研究主題はそのままにサブテーマを〈言語活動の充実を通して、思考力・判断力・表現力等を育む授業づくり〉として研究を進めてきた。研究の大きな柱は二つで、一つは「確かな学力ステップアップ事業」(H19~21)の研究内容・成果を引き継ぎ、もう一度検証・発展させていくこと、そしてもう一つは、学習指導要領及び『言語活動の充実に関する指導事例集~思考力、判断力、表現力等の育成に向けて~』(H23文科省)をもとに、職員全体で言語活動のとらえ直しをし、共通理解に立った上で、授業実践を積み重ねていくこととした。
~今年度の方向性~
今年度の研究の大きな柱は次に示す項(◎)とし、それを支えるものとして、以下の項(○を設ける。)
◎全国学力学習状況調査(6年)および山梨県学力把握調査(3・5年)の答分析を行い、児童の実態を的確に把握した上で、各教科において思考力・判断力・表現力を育むために有効な言語活動を探り、授業実践を積み重ねていく。

昨年度の授業実践を見てみると、職員の中でも「言語活動」に関する理解が様々であり、学習指導要領の趣旨をもう一度確認して先に進んでいく必要がある。言語活動の充実そのものが目的ではなく、それは、思考力・判断力・表現力等を育成するための手段であるとの確認をし、理論的にもしっかりした実践を積み重ねていく。

○学級づくり診断表およびQ-Uアンケートを年2回実施し、その結果を踏まえて各クラスでソーシャルスキルワークを実践し、児童の学び合いを支え、温かい学級づくり、人間関係づくりに努める。

研究主題については、本校がめざす思考力・判断力・表現力のすべてが身に付いた児童の理想的な姿が“自分の考えをもち、生き生きと伝え合うことのできる子ども”であることから、昨度のテーマを引き継ぎ、「自分の考えをもち、生き生きと伝え合うことのできる子どもの育成」とした。ここで言う“自分の考えをもつ”というのは、昨年度も確認されたようにH21年度研究で本校が定義した活用する力の一つであり、昨年度と同じように、児童一人ひとりが自分の思いや考えを大切にするという点を第一義に考えつつ、それをさらに発展させて、言語活動の充実を通して少しずつ筋道の通った考え方で自分の思いや考えを整理していけるような児童の姿をめざしていく。次に“生き生きと伝え合う”については、言語の果たす役割(知的活動の基盤コミュニケーションや感性・情緒の基盤)を踏まえながら、本校がこれまで取り組んできた互いの考えを伝え合うことで自分の考えや集団の考えを発展させていくことや、その際自分を肯定的にとらえ自信を持って表現したり、他者を尊重してその考えを受け止めたりしながら、双方向の温かいやりとりができるような児童の姿をめざしていく。
研究副主題については、『言語を通した学習活動を充実することにより「思考力・判断力・表現力」の育成が効果的に図られる』(H20答申)を受け、本校のめざす子ども像に迫る手だてとして、言語活動を充実させた授業づくりが必要かつ有効であることから、上記のように設定した。

3.研究目標
「各教科の学習において、言語活動を取り入れると有効な場面や内容を探り、教科の特質に応じた授業実践をすることで、思考力・判断力・表現力等を育み、自分の考えを持ち、生き生きと伝え合うことのできる子どもを育てる。」

4.研究内容
(1)「確かな学力ステップアップ事業」での成果の継承と再検証
・「活用する力」を培った手だてとその成果の再確認をする。
・目の前の子どもたちに対応した形での実践方法を探り、成果を再検証する。
(2)言語活動を充実させた授業づくり
・思考力・判断力・表現力等を育む言語活動についての理論研究をする。
・研究主題に関わる実践授業を行う。(各ブロックごとに全職員参観の研究授業を1つ・ブロック研究授業を1つ行う。また、研究主題に関わる授業を一人一実践で行う)

(3)教師力の強化
・公開研究会や研修会に参加し、研鑽を積む。
・職員間で授業を見合う機会を多く設定し、授業力の向上を図る。

 

平成21年度の公開研究会当日の様子を見ることができます。

公開研究会当日 アトラクション映像