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11月12日(月)の1校時に、4年2組の教室で菱山先生の国語の校長参観授業を行いました。
単元名は「説明の仕方について考えよう」
ねらいは「文章内容への興味・関心を高め、筆者の説明の工夫について考える見通しを持つ」です。
PISA型の読解力(自らの目標を達成し,自らの知識と可能性を発達させ,効果的に社会に参加するために書かれたテキストを理解し,利用し,熟考する能力)を育成する授業となっていました。

菱山先生は、サッカーの試合会場が大写しになっている写真と2名の選手がキックオフするためにボールの近くにいる写真を子どもたちに示し、その写真からどんなことが読み取れるのか発表をさせました。その後で、読み取ったことや写真の撮り方から今回の学習の教材文がどんな題名なのか予想させました。子どもたちと話し合う中で、「アップとルーズで伝える」という題名が明らかになりました。こうしたやりとりの中で、教材文に対する興味関心を高めることができました!

教科書は使わずに、子どもたちが書き込みができるように教材文が印刷されたプリントを使いました。また、写真の掲載されていないプリントを用いることにより、写真と本文を対応させる本時のメインの学習活動が可能となります。菱山先生が範読をして、子どもたちはわからない言葉や読めない漢字があった場合、プリントの教材文にサイドラインを引きました。読み終わった後、サイドラインを引いたところを発表させ、その意味について話し合ったり、菱山先生が子どもたちに教えたりしました。意味のわからない言葉を取り上げて、その意味を全員で共通理解することは、全員を同じスタートラインに着けることとなり、この後の学習がスムーズになります。また、一方的に教えるのではなく、知っている子が説明をすることにより、「学び合い」の学習となります。

教科書に掲載されている4枚の写真を人数分用意し、本文の合うところにその写真をそれぞれ置かせ、4枚の写真と文章を対応させました。さらに、菱山先生は、①②④⑤段落に合う写真はどれなのか、友達にわかるよう説明できるように考えさせました。根拠を持って本文に対応する写真はどれか判断させ、その理由を考え、友達に説明させるという学習がPISA型の読解力の指導になっている所以です! 子どもたちはそれぞれ真剣に考え、写真に写っているようにそれぞれ工夫しながらプリントの上に写真を置いていきました。菱山先生は机間巡視をしながら、支援の必要な子どもたちに必要な指導をしていました。

次に、どのような結果になり、どうしてそう考えたのかを、隣同士でペアコミさせました。ここで、菱山先生の指導の優れているところは、2人のうちどちらが先に話すのか順番を明確にした点とペアコミが終わったら2人で立つということを指示した点です。子どもたちにペアコミをさせた時に、意外にやったのかやらなかったのか曖昧な話し合いになってしまうこともあるのですが、この2つの指示をすることにより、確実にペアコミをさせることができました!

次に、全体の話し合いとして、写真を順番に並ばせ、どうしてその段落にその写真が該当するのかを発表させました。ここで、菱山先生は3つの上手な指導をしていました。
① 写真を並べる時に、単に子どもたちから意見を求めるのではなく、わざと自分が間違って並べて、それを子どもたちに指摘させていた点 ⇒ 子どもたちのやる気を引き出し、積極的に学習に参加させることができた
② 写真がその段落に該当する理由として、文章の記述を発表していた。その後、話し合いの中で、どうしてその記述がその写真に該当するのか理由を明らかにしていた点 ⇒ トゥールミンの論証モデルで、何かの主張をするときには「事実」があり、その主張と事実をつなぐ理由を話すことが大切であることが言われているが、この話し合いがそれに該当している
③ 段落と写真の組み合わせを間違えた子どもの意見も取り上げ、話し合う中で、正答を導き出すだけでなく、どうしてその段落になるのかを明確にしていた点 ⇒ 正答から正しい考えを知るだけでなく、間違えた意見から正しい考えを知ることにより、幅の広い学習が可能となる
こうした話し合いの中で、単に段落と写真の正しい組み合わせを理解させるだけでなく、根拠を持って考え、その理由を主張することの大切さを理解させることができました!

最後に、今回取り上げた中谷さんの文章は詳しくわかりやすいことを確認し、「次時からその理由を考えるので、家でよく音読をしてきてください。」と話し、次の時間の学習につながる終わり方、いわゆるオープンエンドの学習としていました。

PISA型の読解力を育成する優れた学習を指導した菱山先生とそれに応えてレベルの高い学習を展開した子どもたちに大きな拍手を送ります!!