平成30年度 4年生のページ

4年生のページ 10月31日(水)《校長参観授業》4年1組の教室で算数の校長参観授業を行いました!

10月31日(水)の3校時に、4年1組の教室で算数の校長参観授業を行いました。
単元名は「計算のやくそくを調べよう」
ねらいは「ドットの数の求め方を、まとめたり移動させたりするなどして工夫して考え、1つの式に表すことができる」です。

前時までの振り返りとして、前時までの計算のやくそくを確認しました。学習コーナーには、次のとおりに簡潔にまとめられていました。
① 左から順に計算する
②( )のある式は( )の中を先に計算する
③ ×や÷は、+や-より先に計算する
この3つが、この後子ども達が立式をするときの手助けになります。

次に、学習問題と学習課題を提示しました。学習問題は「下の図で◯は何個ありますか」で学習課題は「求め方を1つに式に表し、答えを求めよう。」です。この2つを明確に分けることが大切です。子ども達は学習問題を解きながら、学習課題を解決し、そこから本時のまとめが生まれます。担任の石渡先生は、そのことをよく分かっていますね!

石渡先生は、「ヒント」という形で、丁寧に子ども達に2つの「見通し」をもたせました。
一つ目は「まとまりがいくつあるか」で、例として、4個のまとまりが5つとばらが3つの時は4×5+3となる
二つ目は「◯を動かして形を変える」
です。この2つを持たせることにより、この後、子ども達全員が驚くほどたくさんの解決方法を発見します。

さらに、学習コーナーにある「はかせ」、つまり「はやく」「かんたんに」「せいかくに」を意識させ、子ども達の立式がなるべくシンプルなものになるように配慮しました。子ども達は「1つの式にすること」「『はかせ』を意識した式にすること」が目標となりました。

子ども達は学習問題を自力解決しました。全員が真剣に取り組んでいることは言うまでもありません。ワークシートへの書き込みを見ていただくと、たくさんの解決方法を考え出していることが分かりますね! もちろん、写真に写したワークシートは全員分ではありませんから、まだまだ他の解決方法がありました。その数の多さに、とても驚きました! また、先生は支援の必要な子に手助けをするとともに、特徴的な考え方の子をしっかりと把握して回りました! これが、全体の話し合いを質の高いものにするポイントです!!

2人組のペアコミをしながら、自分の一番のお気に入りの考え方を相手に伝え、また相手の一番のお気に入りの考え方をしっかり理解しました。友だちにワークシートを示しながら、相手に分かりやすいように説明している子が増えてきました。また、写真では分からないと思いますが、友だちの説明に対して、質問したり確認したりして反応する子が増えてきました。算数の力だけでなく、子ども達のコミュニケーション能力が高まってきていることを感じました!

子ども達の発表が始まったのですが、ここで石渡先生は3つの工夫をしています。
① 2つのかたまりを作った子・3つのかたまりを作った子・3つと4つのかたまりを作った子と類型別に発表させている⇒とても整理しながら理解しやすい
② ワークシートを実物投影機と大型ディスプレイを使って拡大しながら説明し、先生が黒板に図と式を写していく⇒児童は説明しやすく時間短縮となる 先生が写すことにより短時間できれいに学習記録を残せる
③ 子どもが自分の考えを説明し、先生が確認しながら写すことにより、子ども達の理解が深まる

ここから、特徴的な考え方の子どもを意図的指名して、発表させました。
① 飛び出している丸を空いているところに入れると、1辺が◯が5個の正方形に変形できる
② 十字の13個の◯と3個の三角形のかたまりが4つある
③ 6個の三角形のかたまりを4つ付け加えると1辺が◯が7個の正方形になり、後から6×4を引く
◯を移動したり、十字の形を見出したり、◯を付け加えて後から引いたり、実にユニークな考えが出されました。それを考えた子ども達はとても素晴らしいですし、それを見つけて意図的指名して発表させた先生の指導力に感心しました! その考えを気に入って、早速、ワークシートに書き写している子がいて、それも感心しました!

「付け加えタイム」と称して、自分の考えになく、友だちの考えで気に入ったものをワークシートに写しました。これも子ども達にとって大切な「学び合い」です。特に、書き写すことにより、より深く友だちの考えを理解することができます!

課題の中の「1つの式」を取り上げ、「1つの式にするとどんな良いところがありましたか?」と質問し、子ども達の答えを一つ目のまとめにしました。
・1つの式に表すと、考えがスッキリと分かりやすい。
今日やったことを振り返りながら、これも同じように子ども達の意見を生かしながら、二つ目のまとめをしました。
・求め方を工夫すると、たくさんの方法を求められる。
教師が一方的にまとめるのではなく、子ども達と話し合ってまとめを創り出していることにとても感心ました!

最後に、学習感想を書かせました。今日の授業が面白く、次も挑戦したいという感想が多かったです。石渡先生は「友だちのことを書けた人は発表してください」と言って、発表させました。これは、学習感想が自分の学習のことだけでなく、友だちの考えに目を向けられるようになると「学び合い」のレベルが高まるので、意図的にそうした発表をさせているのです! 最後まで、とてもレベルの高い指導をしていて感心しました!!

算数の主体的・対話的で深い学び(学び合いの学習)としてはとてもレベルが高く、しかも全員が学習を深めることができた優れた授業をした石渡先生の指導と、それに応えてたくさんの考えを生み出し、友だちの考えを理解し、素晴らしい学習感想を書いた子ども達に大きな拍手を送ります!!