平成30年度 1年生のページ

1年生のページ 10月26日(金)《校長参観授業》1年1組で算数の校長参観授業をしました!

10月26日(金)の1校時、1年1組の教室で算数の校長参観授業を行いました。単元名は「かたちあそび」です。ねらいは「箱などの身の回りの具体物から形を抽象し、立体図形の特徴をまとめることができる。」です。

最初の挨拶で、全員、とても姿勢良く始めることができました。こうしたことは小さなことのようですが、学習規律を確立するために、とても大切なことです。

まず、前時の学習の振り返りとして、大型ディスプレイを使いながら、「形遊び」の活動を振り返りました。直方体の箱や円柱の筒などを使いながら、電車やタワーなどの構造物を皆で作りました。子ども達が大変興味関心を持って、しかも楽しく振り返っていることがよく分かりますね! この学習は単なる遊びではなく、この体験活動を通して、直方体や立方体、円柱、球などの形の特徴を実感として理解することができます。

まず、本時の学習課題である「かたちをわけよう」を示し、さらに、「形の特徴を見つけよう」と呼びかけ、板書しました。ここで、担任の久保島先生は「特徴」を「その形の同じところ」と解説して板書しましたが、今日の学習はその形の同じところを見つける学習なのです!

次に、子ども達と話し合いながらそれぞれの形の名前を考えました。円柱は「つつのかたち」、直方体は「ながしかくのかたち」、球は「ボールのかたち」、立方体は「さいころのかたち」と命名しました。子ども達が形の名前を決めているので、子ども達はやる気と主体性をもって学習に参加することができました! さらに、形の名前を命名する話し合いをする中で、直方体と立方体を両方示して「この2つは、どのように分けたの?」などと質問しながら側面の長方形と正方形の形に注目させ、自然と形の特徴を考える活動に繋がるように配慮していました。自然に次の学習に繋がるような指導で、大変感心しました!

久保島先生がワークシートを配り、子ども達はそこに今命名した名前を書き写しました。

次に、机を班の隊形にさせました。黒板のところに各班にかごを4つずつ用意し、そのかご一つ一つに直方体や立方体、円柱、球を入れておき、それを各班ごとに持って行かせました。子ども達が素早く行動しているのは、学習意欲が高まっているからです!

家から様々な形の箱や筒、球体のものを持ってこさせてあったので、先生は子ども達にそれを今各班に持って行かせたかごの中に形ごとに入れさせました。すると、子ども達は楽しそうに取り組み、それぞれのかごは同じ形の箱や筒などで一杯になりました。この作業の中で、先生は積極的に各班をまわり支援していました。特に、三角チーズが丸くなって入っているような平べったい形の円柱の入れ物は子ども達が分類に迷うため、結論を言うのではなく、形の特徴を子ども達に見つけさせ、自ら分類できるようにしていました。そうすることにより、チーズの丸い入れ物が筒の形と同じ仲間であることが分かってきます。

形の特徴を見つける作業に入るため、久保島先生はまず、分けるポイントを示しました。1つ目は「見たときの形」、2つ目は「まわりの様子」、3つ目が「この形にできること」です。意外に分かったようで答えにくいところがあるので、球(ボールのかたち)を例にとり、子どもたちに質問をして答えさせながら、「見たときの形」は「どこから見ても丸」であること。「この形にできること」として「転がる」こと。「まわりの様子」は「平らでない」ことを確認しました。山本五十六氏の名言に「やってみせ、言って聞かせて、 させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ。」がありますが、1年生を動かせるためには、特徴を見つけるポイントを言って聞かせ、球で(子ども達と一緒に)実際にやって見せているのですね! この後、いよいよ「させてみせ」になります。

子ども達が直方体と立方体、円柱の形の特徴を見つけ、ワークシートに書き込んでいますが、先生は常に各班をまわり、必要に応じて積極的に支援を行っています。子ども達は自然な形でペアコミをしたり、班で話し合いをし始め、自分なりに答を見つけようとがんばっていました!

その結果がこちらです。子ども達は形の特徴をたくさん見つけ、積極的に発表していました! 先生はそれを板書するだけでなく、実際に直方体や立方体などを子ども達に見せ、その違いや同じところを確認しながら進めていました。言語と具体物をつなげることにより、子ども達の理解は一層深まります! また、子ども達の意見を大切にしながら、上手にまとめていました! もちろん一つ一つの発見をほめてあげていました! まさしく「やってみせ、言って聞かせて、 させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ。」ですね!!

本時の学習を通して子ども達が学んだことは、様々な形はその特徴に応じて仲間分けができるということですが、1年生には「色や大きさが違っていても」それでも「仲間分けができる」ことが大切なのです。先生は用意したマス目黒板を黒板のところに置き、そのことを書いてまとめました。サランラップの箱もティッシュの箱も、色も模様も大きさも違いますが直方体に分類でき、本時の学習では「ながしかくのかたち」に仲間分けできることが子ども達によく分かったと思います!!

最後までしっかりがんばり、良い姿勢でおわりの礼をすることができました。学級のルール作りで大切なことですね!

子ども達を授業の主役にしながらやる気を引き出し主体的に学習させ、しかも丁寧に分かりやすく授業を進めた久保島先生と、その指導に応えて本時の学習目標をしっかり達成できた子ども達に大きな拍手を送ります!!